建設キャリアアップシステム(CCUS)の事業者登録・技能者登録の費用と手順、公共工事・特定技能・育成就労での必須要件、経営事項審査での4つの加点項目とレベル別年収の目安までを、建設業専門の行政書士がわかりやすく解説します。

【結論】建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、建設技能者の就業履歴・保有資格・社会保険加入状況を業界横断で一元管理するクラウドシステムで、国土交通省が推進し一般財団法人建設業振興基金が運営しています。登録は「事業者登録」(登録料は資本金に応じて0円〜、有効期限は登録完了日から5年後の登録月末まで)と「技能者登録」(インターネット申請で簡略型2,500円・詳細型4,900円、10年ごとの更新)の2本立てです。建設業者一般に課された法律上の義務ではありませんが、特定技能「建設」と2027年4月施行の育成就労では、受入企業と外国人本人の双方のCCUS登録が分野別運用方針で明記された受入要件であり、経営事項審査でも4つの加点項目に関わるため、実務上は「登録していないと不利になる制度」になっています。

この記事で分かること

  • 建設キャリアアップシステム(CCUS)とは何か、なぜ必要か
  • 事業者登録・技能者登録それぞれの手順と費用
  • どの現場・どの業者が登録を求められるのか
  • 特定技能・育成就労でCCUSが必須となる理由(条文上の根拠)
  • 経営事項審査でCCUSが関わる4つの加点項目と、加点がない場合の評点ダウン
  • 技能者のレベル判定とレベル別年収の目安(令和8年4月改定)
  • 登録にあたってよくある疑問と実務上の注意点

建設キャリアアップシステム(CCUS)とは

建設キャリアアップシステム(Construction Career Up System、通称CCUS)とは、建設技能者の就業履歴・資格・社会保険加入状況などを一元管理するクラウドシステムです。国土交通省が推進し、一般財団法人建設業振興基金が運営しています。

技能者はICカード(キャリアアップカード)を取得し、現場入場時にカードリーダーでタッチすることで就業履歴が自動的に蓄積されます。蓄積されるのは「いつ」「どの現場で」だけではなく、施工体制技能者登録で入力した「職種」「立場(職長・班長など)」も含まれ、これらが後述するレベル判定(能力評価)の材料になります。

CCUSが導入された背景:

  • 建設技能者の高齢化・担い手不足が深刻化している
  • 技能や経験が処遇に反映されにくく、若年入職者が定着しない
  • 社会保険未加入業者が多く、技能者の老後保障が不十分だった
  • 技能者の資格・経験の客観的な証明手段がなかった

「技能・経験を見える化し、処遇に反映させることで業界の担い手を確保する」という政策目標のもと、2019年4月に本格運用が開始されました。

CCUSはどこまで普及しているのか?

すでに業界の過半数が登録している状況です。2026年8月末時点の利用状況は次のとおりです。

項目2026年8月末時点普及率の目安
技能者登録数190万8,307人建設技能者数296万人の約65%
事業者登録数31万6,371者(うち一人親方を除くと20万6,102者)工事実績のある業者の53.5%
就業履歴の累計蓄積件数2億8,900万件就業履歴のある技能者 約89万7,000人

※出典:一般財団法人建設業振興基金「建設キャリアアップシステムの最近の状況と取組について(2026年9月)」

CCUSは誰が登録するのか?事業者登録と技能者登録の2本立て

CCUSには「事業者登録」と「技能者登録」の2種類があり、それぞれ登録が必要な対象が異なります。会社としての登録と技能者個人の登録は別の手続きであり、両方を進める必要があります。なお、技能者登録は雇用事業主や上位企業による代行申請も可能で、社会保険等の情報を正確に登録する観点から、運営主体は雇用事業主による代行申請を推奨しています。

事業者登録の費用はいくらか

建設工事を施工する建設業者(元請・下請を問わず)が行う登録です。現場を管理する立場の企業が、自社の情報をCCUSに登録します。登録した事業者は、現場登録・契約情報登録・技能者の就業履歴管理などをシステム上で行います。登録の有効期限は「登録が完了した日から5年後の登録月末まで」で、登録料(税込)は資本金額で決まります。

資本金登録料(新規・更新とも)
一人親方0円
500万円未満(個人事業主含む)6,000円
500万円以上1,000万円未満12,000円
1,000万円以上2,000万円未満24,000円
2,000万円以上5,000万円未満48,000円
5,000万円以上1億円未満60,000円
1億円以上3億円未満120,000円
3億円以上10億円未満240,000円
10億円以上50億円未満480,000円
50億円以上100億円未満600,000円
100億円以上500億円未満1,200,000円
500億円以上2,400,000円

登録料のほかに、システム利用料として次の費用がかかります。

費用項目金額(税込)
管理者ID利用料(年額・1IDごと)11,400円
管理者ID利用料(一人親方)2,400円
現場管理者として登録されたID無料
現場利用料(元請負担・就業履歴1人日・現場ごと)10円

見落としやすい管理者ID利用料の運用:最初の1IDは事業者登録を行うと自動作成され、登録料とは別に翌月に請求書が送られます。支払期限は当初登録月の翌々月10日で、入金が確認できないIDや更新意思の表示がないIDは利用停止となり、システムにログインできず新規現場登録や内容修正ができなくなります。更新意思の確認は有効期限の2か月前から行われますが、最初の1IDは事業者登録を抹消しない限り更新意思があるものとして扱われます。「気づかないうちに請求が溜まっていた」「ログインできなくなった」という相談は、この仕組みを知らないことが原因であることが多いです。

現場利用料は、20人の技能者が50日就業した場合で20人×50日×10円=10,000円という計算になります。同一現場で朝と昼休み後に2回入場しても1人日・1現場で10円ですが、午前と午後で同一元請の別現場に入場すると1人日×2現場で20円となります。

技能者登録の費用と有効期間はどうなっているか

建設技能者個人が行う登録です。登録後にキャリアアップカードが発行され、現場入場時に就業履歴が積み上がります。登録料の負担は新規登録時と10年ごとの更新時です。

申請方法登録料(税込)
インターネット申請(簡略型)2,500円
インターネット申請(詳細型)4,900円
認定登録機関の窓口申請(詳細型のみ)4,900円
区分キャリアアップカードの有効期間
原則発行日から9年経過後、最初の誕生日まで
申請時60歳以上発行日から14年目の誕生日まで
本人確認書類未提出者発行日から2年目の誕生日まで

簡略型と詳細型の違い:簡略型は氏名・生年月日・顔写真などの基本情報のみ登録できます。詳細型は保有資格・社会保険加入状況なども登録でき、レベル判定を受けるためには詳細型での登録が必要です。簡略型で登録した後に詳細型へ変更する場合は、別途2,400円がかかります。技能者のキャリアアップを目的とする場合は、最初から詳細型での登録が推奨されます。

インターネット申請が難しい場合は、書面で受け付ける「認定登録機関」(2026年8月時点で42都道府県に235か所)を利用できます。ただし認定登録機関での書面申請は詳細型のみの受付です。なお、新潟・岐阜・滋賀・和歌山・高知の5県には認定登録機関が設置されていません(登録支援機関・受付窓口が別途設けられている場合があります)。

【実務ではこういう相談が多い】
「技能者登録の費用は会社が負担すべきか、本人負担か」というご質問をよくいただきます。法律上の義務規定はなく、会社・本人どちらが負担しても問題ありません。ただし、CCUSの活用が元請からの入場条件になっている現場では、会社主導で登録を進め、費用も会社負担とするケースが多くなっています。外国人技能者を雇用している場合は特に、会社側で一括して登録手続きを行うことが実務上スムーズです。

どの現場でCCUSが求められるのか?

CCUSへの登録・活用は、建設業者一般に課された法律上の義務とはなっていません。しかし、以下の場面では制度上の必須要件、または事実上の必須要件となっています。

公共工事・大手元請の現場

国交省直轄工事をはじめとする公共工事では、モデル工事指定・総合評価での加点・入札参加資格要件・工事成績評定への反映など、複数の仕組みを通じてCCUS活用が推進されています。企業評価の導入等については、令和8年2月19日時点で47都道府県すべて、20の指定都市すべてが表明済みで、市区町村でも99団体が導入を表明しています(大阪府は工事成績評定での加点と総合評価での加点を導入)。

また、令和6年12月13日施行の改正により、CCUSは法令上も位置づけられています。公共工事の施工体制台帳の写しの提出義務は、発注者がシステムで施工体制を参照できる場合に免除され、そのシステムとしてCCUSが入札契約適正化法施行規則に明記されました。現場技術者の専任義務の緩和(兼任)でも、施工体制を確認できる情報通信技術の措置としてCCUS等が望ましい措置とされています。

ただし、公共工事全般で一律に「CCUSが必須」という制度になっているわけではなく、発注機関・工事種別によって要件の内容は異なります。大手ゼネコンが元請となる民間工事でも、下請業者に対してCCUS登録を入場条件とするケースが増えており、受注前に元請の要件を確認しておくことが重要です。受注後に慌てて登録しようとしても、カード発行まで数週間かかる場合があるため、事前の登録が必要です。

特定技能「建設」での受入

外国人を特定技能「建設」の在留資格で受け入れる場合、CCUS登録は分野別運用方針で特定技能所属機関に課された条件です。令和8年1月23日閣議決定の「建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」第二2(3)イ⑤は、「特定技能所属機関は、当該機関及び受け入れる特定技能外国人を建設キャリアアップシステムに登録すること」と定めています。

実務上、受入企業のCCUS事業者ID取得は在留資格申請前の必須要件です。一方、外国人本人の技能者登録については、申請時点で海外在住など日本の在留資格がない場合、勤務開始後に登録し受入報告で修正する運用が認められています。したがって「在留資格認定前に技能者登録も完了している必要がある」という断定的な理解は誤りで、事業者ID・技能者IDそれぞれの取得タイミングを個別に確認することが必要です。

育成就労制度(2027年4月施行)での受入

育成就労制度は、2027年(令和9年)4月1日から施行されることが決定しています。建設分野でのCCUS登録義務は「検討中」ではなく、すでに確定しています。上記の分野別運用方針 第三4(3)ア④は、「育成就労実施者は、当該実施者及び受け入れる育成就労外国人を建設キャリアアップシステムに登録すること」と明記しています。

あわせて、育成就労実施者には次の条件も課されます。

条件内容
建設業許可建設業法第3条の許可を受けていること
監督処分育成就労計画の申請日前5年以内・申請日以後に建設業法に基づく監督処分を受けていないこと
CCUS登録実施者自身と受け入れる育成就労外国人の双方を登録すること
協議会国土交通省が組織する育成就労の協議会に加入すること(特定技能の受入れ団体に所属していれば加入とみなす)
人数枠育成就労外国人の数が常勤職員(技能実習生・育成就労外国人・1号特定技能外国人を除く)の総数を超えないこと
転籍制限建設分野の転籍制限期間は2年(1年を超える制限を設ける場合は、協議会が公表する昇給率以上の昇給が必要)

技能実習・特定技能1号・育成就労のいずれについても、技能者本人と受入企業のCCUS登録が求められる構造になっています。育成就労での受入を検討している建設業者は、先にCCUS登録を済ませておくことが前提になります。

経営事項審査(経審)でのCCUS活用

経審でCCUSが関わる加点項目は4つあります。令和8年7月1日施行の改正で配点が見直されているため、改正後の内容で整理します。

評価項目評価される内容配点
技術職員数点数(Z1)
令和2年4月〜
CCUSでレベル4・レベル3と判定された技能者の数に応じて評点を付与(技能士1級や登録基幹技能者でなくても加点される)業種ごとの技術職員数値に算入
知識及び技術又は技能の向上に関する取組の状況(W1)
令和3年4月〜
審査基準日以前3年間に、CCUSの能力評価でレベルが1以上上がった技能者の割合(技術者はCPD取得単位数)最大10点
建設工事に従事する者の就業履歴を蓄積するために必要な措置の実施状況(W1)
令和5年8月〜
①CCUS上での現場・契約情報の登録 ②カードリーダー等(直接入力によらない方法)で就業履歴を蓄積できる体制の整備 ③様式第6号の誓約書の提出民間工事を含む全ての建設工事で実施=10点/全ての公共工事で実施=5点(令和8年7月1日〜。改正前は15点/10点)
建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度の宣言の有無(W1)
令和8年7月〜
審査基準日時点で有効な宣言があり、宣言書と様式第7号の誓約書を提出していること5点

「加点されない」では済まないのが就業履歴蓄積措置です。この項目が追加された令和5年8月14日以降を審査基準日とする申請では、その他評点Wを算出する際の係数が1,900/200から1,750/200に引き下げられています。つまり、この措置を実施していない会社は加点が0点になるだけでなく、その他評点W・総合評点Pそのものが改正前より下がります。何もしなければ相対的に不利になる設計です。

なお、就業履歴蓄積措置の審査対象工事は、審査基準日以前1年以内に発注者から直接請け負った工事のうち、海外工事・軽微な工事(請負代金500万円未満、建築一式は1,500万円未満または木造住宅150㎡未満)・災害応急工事を除いたものです。審査基準日以前1年に元請工事が1件もない場合は加点されません。

また、自主宣言制度(愛称「職人いきいき宣言」)では、下請事業者の必須項目として「雇用する全ての技能者について詳細型の技能者登録を行うこと」が定められています。自主宣言の5点を取りにいくなら、簡略型ではなく詳細型での登録が前提になる点に注意してください。宣言企業数は2026年8月末時点で6,198社です。

技能者のレベル判定とキャリアパス

CCUSに蓄積された就業履歴・保有資格などをもとに、技能者は4段階のレベルに判定されます。レベル判定を受けるには、詳細型での技能者登録が必要です。判定は、国土交通大臣が認定した49分野の能力評価基準に基づき、分野ごとの能力評価実施団体が行います。

レベルカードの色位置づけ2026年8月末の人数(構成比)
レベル1白初級技能者(見習い)174万1,190人(91.2%)
レベル2青中堅技能者(一人前の技能者)5万2,106人(2.7%)
レベル3銀職長として現場に従事できる技能者4万6,116人(2.4%)
レベル4金高度なマネジメント能力を有する技能者(登録基幹技能者等)6万8,895人(3.6%)

評価の材料になるのは、①経験(就業日数)、②知識・技能(保有資格)、③マネジメント能力(登録基幹技能者講習・職長経験)の3つです。レベルが上がることで、技能者の賃金交渉・処遇改善の根拠になるほか、前述のとおり経審の技術職員数点数(Z1)にも直結します。

レベル別年収の目安はどれくらいか?

国土交通省は、公共工事設計労務単価が賃金として支払われた場合に考えられる「CCUSレベル別年収」を公表しています。令和8年4月改定の全分野・全国およびブロック別(近畿)の数値は次のとおりです。標準値を下回る支払い状況の事業者については、請負契約において労務費ダンピングのおそれがないか重点的に確認するとされています。

レベル全国(標準値〜目標値)近畿(標準値〜目標値)
レベル1395万円〜535万円以上386万円〜524万円以上
レベル2444万円〜599万円以上435万円〜587万円以上
レベル3472万円〜664万円以上462万円〜651万円以上
レベル4572万円〜754万円以上560万円〜739万円以上

※この金額に法的拘束力はなく、支払いを義務付けるものではありません。令和7年10月の公共事業労務費調査をもとに、目標値は各レベルの平均以上、標準値は下位15%程度の年収相当として算出されています。

【実務ではこういう相談が多い】
「うちの職人はレベル2になれますか」という確認のご相談が多く寄せられます。レベル判定の基準は職種によって異なり、就業日数の要件(例:3年以上の就業履歴など)に加え、保有資格の種類も判定に影響します。CCUSに就業履歴が登録されていないと、実際に働いていても「履歴なし」と判断されるため、早期に登録してカードタッチを始めることが重要です。なお、カードを忘れた日などの就業履歴は翌月末まで補正入力で対応できますが、それ以降は遡って登録することができません。

CCUS登録の手順

事業者登録の流れ

  1. CCUSポータルサイトにアクセスし、事業者情報を入力
  2. 建設業許可番号・社会保険情報・資本金などを登録(建設業許可情報と連携するため入力は簡略化されます)
  3. 登録料を支払い(クレジットカード・コンビニ払い等)
  4. 審査完了後、事業者IDが発行される(数日〜2週間程度)
  5. 管理者IDを取得し、現場登録・契約情報登録を行う

技能者登録の流れ

  1. 技能者本人または会社がCCUSポータルから申請(雇用事業主による代行申請が推奨されています)
  2. 氏名・生年月日・顔写真・保有資格などを入力
  3. 本人確認書類(マイナンバーカード等)をアップロード
  4. 登録料を支払い
  5. 審査完了後、キャリアアップカードが郵送される(2〜3週間程度)

外国人技能者の場合の注意点:外国人技能者の登録には、在留カードの情報入力が必要です。在留資格・在留期限が正確に登録されているかを確認してください。在留カードの更新時にはCCUSの情報も更新が必要です。特定技能外国人については、受入企業の事業者IDは申請前に必要ですが、外国人本人の技能者登録は勤務開始後の対応が認められるケースがあるため、個別の状況に応じて確認してください。

今から取り組むべき準備チェックリスト

まず確認すること:

  • 自社がCCUS事業者登録を完了しているか確認する
  • 事業者登録の有効期限(登録完了日から5年後の登録月末)と、管理者IDの更新時期・未払いがないかを確認する
  • 自社の技能者(日本人・外国人問わず)のCCUS技能者登録状況を一覧化する
  • 元請・発注者からCCUS登録を求められる現場があるか確認する

未登録の場合に取り組むこと:

  • 事業者登録を申請する(資本金額・建設業許可情報を準備)
  • 技能者登録を申請する(本人確認書類・顔写真・資格証を準備)
  • レベル判定を受ける技能者は詳細型で登録されているか確認する
  • カードリーダーを導入する現場を特定し、機器・設定を整備する

経審を受審する場合:

  • 元請工事で現場・契約情報の登録と就業履歴蓄積の体制が整っているか確認する(様式第6号の誓約書が必要)
  • レベル3・レベル4の技能者を技術職員名簿に反映できているか確認する
  • 自主宣言の5点を狙うなら、審査基準日より前に宣言を完了させる(雇用する全技能者の詳細型登録が必須項目)

特定技能・育成就労の受入がある場合:

  • 受入企業の事業者IDが在留資格申請前に取得済みであることを確認する
  • 外国人本人の技能者登録タイミングを在留資格ごとに確認する
  • 在留カード更新時にCCUS情報も連動して更新する運用を整備する

CCUS登録のよくある質問(FAQ)

Q. CCUS登録は法律上の義務ですか?

A. 建設業者一般に課された義務ではありません。ただし、特定技能「建設」と育成就労(2027年4月施行)では、受入企業と外国人本人の双方の登録が分野別運用方針に明記された受入要件です。また公共工事や大手元請の現場では入場条件・加点要素として事実上求められる場面が増えています。

Q. 登録からカード発行までどのくらいかかりますか?

A. 事業者IDは審査完了後数日〜2週間程度、キャリアアップカードは申請から2〜3週間程度で郵送されます。不備があるとさらに時間がかかるため、現場入場の1か月以上前の申請をおすすめします。

Q. カードを紛失・破損した場合はどうなりますか?

A. 実費1,000円で再発行できます。券面の書換えが必要な場合も同様です。再発行までの間の就業履歴は直接入力等での対応となるため、早めに手続きしてください。

Q. 簡略型で登録した後に詳細型へ変更できますか?

A. できます。カード発行後に詳細型へ変更する場合は別途2,400円が必要です。レベル判定(能力評価)の申請には詳細型での登録が前提となるため、レベルアップを見据えるなら最初から詳細型(4,900円)での登録が結果的に割安です。

Q. レベル3やレベル4を申請するには、先にレベル2を取る必要がありますか?

A. 必要ありません。最初からレベル3・レベル4を申請できます。ただしレベル4を申請する場合は、レベル4に定められた保有資格に加え、レベル3とレベル2に定められた保有資格の要件もそれぞれ満たしている必要があります。また、複数の職種で技能者登録をしたうえで、複数の能力評価を受けることも可能です。

Q. 経審でCCUSの加点を取らないと、どれくらい不利になりますか?

A. 「加点が0点になる」だけでは済みません。就業履歴蓄積措置の評価項目が追加された令和5年8月14日以降を審査基準日とする申請では、その他評点Wの算出係数が1,900/200から1,750/200に引き下げられています。加点を取らない会社は、その他評点W・総合評点Pが改正前より下がる仕組みです。

Q. 事業者登録の有効期限はいつまでですか?更新を忘れるとどうなりますか?

A. 「登録が完了した日から5年後の登録月末まで」です。なお、登録料とは別に毎年かかる管理者ID利用料は、支払期限(当初登録月の翌々月10日)を過ぎても入金が確認できない場合や更新意思の表示がない場合にIDの利用が停止され、ログインや新規現場登録ができなくなります。更新の案内メールを見落とさない運用が必要です。

Q. 能力評価(レベル判定)の申請に費用はかかりますか?

A. 能力評価申請に係る評価手数料については、現在、全額支援の措置がとられています(2026年9月時点)。申請方法や必要書類は分野ごとの能力評価実施団体によって異なるため、自社の職種に対応する団体に確認してください。団体の照会先一覧は国土交通省のCCUSポータルに掲載されています。

まとめ

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、公共工事・大手元請の現場、特定技能・育成就労での外国人受入、経審対策など、建設業の実務において無視できない存在になっています。

押さえるべきポイントは4つです。

  • 事業者登録と技能者登録の両方が必要:会社としての事業者登録と、技能者個人の登録を分けて進める。
  • 登録には時間がかかる:カード発行まで2〜3週間かかるため、現場入場前に余裕を持って登録する。
  • 外国人受入では制度上の必須要件:特定技能「建設」に加え、2027年4月施行の育成就労でも、受入企業と外国人本人の双方の登録が分野別運用方針で明記されている。
  • 経審は「加点を取らない=マイナス」の設計:就業履歴蓄積措置の加点がないと、その他評点W・総合評点Pそのものが下がる。自主宣言の5点を狙うなら詳細型登録が前提。

CCUS登録、外国人雇用に関するご相談は、行政書士ARISEリーガルオフィスまでお気軽にどうぞ。

参考情報(出典)

あわせて読みたい:建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度/育成就労制度で建設業はどう変わる?/特定技能「建設」で外国人を雇うための完全ガイド

最終更新日:2026年9月21日
監修:行政書士 伊敷紀巳雄(行政書士ARISEリーガルオフィス)

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